第8回 便秘と姿勢

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第8回 便秘と姿勢

https://nyseikatsu.com/editions/733/pdf/page10.pdf

姿勢の悪い人が必ず便秘というわけではありませんが、便秘の人に良い姿勢の人はいません。なぜなら、便秘の人の身体は常に緊張状態にあるからです。もちろん、緊張が先か便秘が先か、それはもうチキンが先か卵が先かみたいな質問なので、すぐ出る答えはありません。

理想的なお通じの在り方としては、毎日1〜3回、バナナ状にまとまったものが何の苦労もなくスルッと出ると最高。色はきれいな茶色であまり臭くない、それなりに健康なウンチの臭いがするはずです。GAPS症候群(精神疾患、消化異常、発達障害、情緒障害など)の方のウンチは、ひどい臭いがします。おならも臭いです。誰かが入ったすぐ後のお手洗いに入って、ひどい臭いに出くわしたことが一度もない人はいないでしょう。今の世の中には、GAPS症候群の人は珍しく在りませんので。そう、あなたの前にそのお手洗いを使った人は、明らかにGAPS症候群です。私が拝見してきた全てのクライアントたちがGAPS食事療法に変えてしばらくすると必ず「おならとウンチが臭わなくなった」と報告してきます。これがGAPS症候群改善のはじめの一歩だからです。これらのひどい臭いの素は腸内に繁殖した悪玉菌が作り出す毒です。溜まったウンチが毒であることは簡単に想像できると思います。お腹の真ん中にそんな毒素工場を抱えてリラックスできる人はいません。常に筋肉に力が入り交感神経優位の「闘争か逃走か」という緊張状態を作り出しています。ストレスを感じやすく、ちょっとしたことでイライラ、ビクビクしてしまいます。また、朝起きると疲れが残っていたり、ボーッとしていたり、歯を磨く時などに吐き気を感じたりするなら、便秘でなくともあなたは明らかにGAPS症候群です。

姿勢への影響は犬を見て頂くとわかりやすいと思います。ビクついて緊張状態にある犬の尻尾は後足の間にクルッと巻き込まれています。人間の場合は、尻尾の名残である尾てい骨を両足の間に丸めた状態(タック・アンダーという状態)となります。この尾てい骨の傾きによって後ろに倒れた骨盤に引っ張られて背中が丸くなってしまいます。丸まった背中では肺が十分に開きませんので、もちろん呼吸が浅くなれば脳への酸素供給量は減りますので、記憶力や集中力の低下に始まって、常に眠い、イライラする、すぐ切れる、臆病になるなど、能力だけでなくその人のパーソナリティーにまで、その悪影響が及んでいきます。

便秘から始まった体への悪影響はドミノ倒しに健康をむしばんでいきます。慢性的便秘の方は緊張しすぎの神経が疲労困憊して、体内の変化に鈍感になっていきますので、何かの病気が進行していても手遅れになるまで気づかないことが多々あります。たかが便秘と侮っていると、取り返しのつかないことになりますので要注意です。