医療ビジネスに殺されるな(7)

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何で怒っちゃいけないの?

世の中に山のようにあるスピリチュアル系の教えでは、幸せになるためには、「怒っちゃいけない」と言います。でも、人間というのは、何かを経験する前に、こうしちゃいけない、ああしちゃいけないと言われると、ちょっとやってみたくなっちゃうのが常だと思うんですが、いかがでしょう?

小さいころから、泣きわめいたり大声を上げたりしてはいけないと教え込まれて育った人たちは、その当時から抑え込んできた怒りが体の中、特に腹の底の方に、グツグツと音を立てながら煮えているのではないでしょうか? 地球の底にとぐろを巻くマグマのようです。いつか噴火できる日を今か今かと待っているんですねえ。

泣きわめく、大声を上げるは、心身の健康維持に必要だから起こる

ちょっとここで、この「泣きわめいたり大声を上げたりして、罵詈雑言を吐き出す」とは、フィジオロジーで言うと一体どういう事なのか、説明してみたいと思います。実は、泣きわめいたり大声を上げたりする事も、人間の心身の健康維持に必要なのです。「え~、本当?」っと、思った方もたくさんいらっしゃるでしょう。はい、本当です。皆さんの周りにいる「怒らない人」の姿勢を、何気に眺めてみてください。彼らの体は、どこか緊張していると思いますよ。ああ、ここでこの体の緊張の判断の難しい所は、中心(五臓六腑)を固めて、皮膚に近い部分を緩めて、自分も他人も欺いている人が、最近のよくある傾向だったりすることですね。まあ、見る練習をしていくと、いわゆる「視(み)える」ようになると思いますが。

Well…、とにかく、泣きわめいたり大声を出すことで、肺の中に溜(た)まっている毒素を、体の外へ放出することができるです。

まあ、わめかないまでも、ぶつぶつ愚痴や文句を言い続けるとか、チンタラどうでもよい事をずうっとしゃべり続ける人が、あなたの周りにいませんか? 特に日本人社会では体裁がとっても大切なので、外で人にわめいたり大声を上げたりは、ご法度。誰もが、いろいろな事を腹の底に溜めています。

これがいわゆる「腹に一物」とか、「腹黒い」と呼ばれる状態です。昔は、生まれた時から腹黒い人は、かなり珍しかったと思います。しかしながら、この「腹黒さ」の原因は、不健全な腸内細菌叢(そう)によって体に蓄積された体毒ですので、最近は子供でも「腹黒い」場合が見られます。それが、学校などでのいじめ問題を起こす子供たちです。特にいじめる側、加害者側になってしまう子供たちがそれです。大人でよくあるのは、お酒を飲んでついついコントロールが効かなくなって失態を演じるということがあります。これはまさに心身の健康維持のために爆発する必要があるから起こるのです。つまり、それほどまでに体毒が溜まっているという事です。日本では、酒の上でのことだから仕方がないと、大抵は寛容に世間さまも受け入れてくれるはずですが。

「腹黒い」を直すには、腸内細菌叢を改善するのが良い。

この「腹黒い」性格に一番良く効く薬は、プロバイオティクスです。あれ? そこでバカにして笑っている人、これ本当ですよ。

私たち人間が、幸せを感じて人生に満足している状態を作るには、健全な腸内細菌叢に支えられたセロトニン、ドーパミン、メラトニンといった幸せホルモンとGABAというアミノ酸のバランスの良い十分な存在が必要です。なんらかの理由で善玉細菌叢の力が弱まり、カンジダ菌をはじめとする悪玉菌が増殖すると、これらの幸せホルモンは、必要な時に必要なだけ供給されないということになります。結果、ストレス感が高まり、問題解決の選択肢が狭まってしまったような錯覚に陥るのです。善玉菌による体毒の消化ができずに、体毒が増えてきます。そうすると、体がイライラして始終小爆発を起こすようになるのです。これが、口うるさい親や上司、おばさんやおじさん、かんしゃくを起こしたり非行に走る子供たちの始まりです。なんてったて、体毒が溜まるような食習慣と生活習慣に、感情を出しちゃいけない世の中では、怒って当たり前なんです。七情のうち特にネガティブとされる怒、悲、哀、不安、心配と驚という形で、体毒を浄化しきれないと免疫不全系の病気になります。

怒りは健康維持の得策

私も一時期「怒り」について、徹底研究したことがあります。まあ、私も若いころは、カッカしていましたので。でも、このままでは、老化とともに不健康から不幸への一途をたどるであろうことは明らかでしたので、真剣に解決策を探したのです。しかしながら、「怒っちゃいけない」が、あまりに流行していた時で、あまのじゃくな私は、何で怒っちゃいけないのか、さまざまなスピリチュアル本が唱えるこれまたさまざまな理由に、納得がいきませんでした。

まず、怒りは東洋医学で言うところの「七情」の一つ。怒、悲、哀、不安、心配、驚、喜と人間が学ぶべき七つの感情の種類の総称です。えっ、学ぶべきってどういうこと? と思いましたか? そうです! このうち怒、悲、哀、不安、心配とここまで、一般的にエゴだと勘違いされているネガティブと呼ばれる感情も、バランスの良い情緒豊かな人間性を創造するためには、必要なサブジェクトなんですねえ。この七つのうちの驚は、驚がく、つまり良くても悪くてもショックです。多くの皆さんは、七つの学ぶべき感情のうち喜だけがポジティブだと思うでしょう。でも、この七つの感情に善も悪も一切ないのです。七つとも、同じように大切な感情です。無条件の愛、つまり心の常なる平穏無事を目指す皆さんは、これらの七つの感情を公平に受け入れることができるようになることがゴールです。では、何が私たちの人生、あるいは心身の健康に良くないのかというと、これら7つの感情の過剰と不足、つまりバランスの悪さなのです。

怒っちゃいけない時代に生きる私たちは、怒りを避けるために喜びを渇望してきました。しかしながら、過剰な喜びは心臓に負担となってしまうのです。最近の心臓の病気の急激な増加は、このためだと思います。旅行にお食事、パーティーにお友達の滞在など、世間一般に楽しいとされる事ばかりでスケジュールを埋め尽くすような生活をしたり、あるいは良くても悪くても仕事に忙しすぎで自分を振り返る時間がないなどが続きますと、心肺系の病気を引き起こしやすくなります。心肺系の機能に異常が起こるころには、肝臓と腎臓はかなり傷んでいるはずです。そのよくあるサインが、腰痛です。また、若い方のプチうつと呼ばれる心の病の増加もこれに関連しているのです。

だからと言って、家庭や仕事場、あるいは社会に、自分の溜まった怒りをぶつけて良いわけではありません。その多くのターゲットにされてしまうのは、女性と子供、そして社会的に弱い立場の人たちです。今回の米大統領選挙戦と、その以外な結果に溜まった怒りの爆発があらわれています。

では、自分で溜めてきてしまった怒りだけでなく、悲哀、不安、心配は、どう処理すれば良いのでしょうか?

それについては、またこの次に。