からだと心と魂のつながり「真我を開くセルフヒーリングへの道」マキコ・メソッド(3)

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〈Q&A〉すぐイライラしてしまう。どうしたら良いか?(1)

このコラムでは、筆者が読者からの健康や美容に関する質問に「Q&A」形式で答えていきます。

Q すぐイライラしてしまい、全然辛抱強くなれません。夫や子供、周りの人に当たってしまいます。そんな自分が嫌で、自己嫌悪に陥ってしまうばかりです。どうしたら、すぐイライラしなくなるようになるのでしょうか。病院からは安定剤を飲むように勧められました。

A イライラの根本原因は、脳ではなく腸の中にあります。もしかしてあなたは便秘気味なのではないでしょうか? たとえ、毎日一応排便があっても、全部きれいにお掃除されていないかもしれませんし、なんらかの理由で腸の中に悪玉菌がはびこっているのではないでしょうか?

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私のあるクライアントの例をご紹介しましょう。彼はヒルシュスプルング病、別名先天性巨大結腸症という、生まれつき大腸の蠕動(ぜんどう)運動をつかさどる神経叢(そう)の一部が欠如している病気で、小さいころから便秘に悩まされてきました。

22歳ごろまで、それでもそんな重病だとは、ご両親も、かかりつけ主治医も誰も気が付かなかったそうです。頭痛、膨満感、集中できないなどの便秘に伴う症状が、日常生活がままならないほどにひどくなり、よくよく調べたことによって遂に病気が判明しました。ニューヨークで最高峰と呼ばれる専門医に相談しましたが、彼の場合リスクが大きすぎて手術もできないと言われたそうです。

それから私のところへ来る数カ月前に腸内洗浄の存在を知って試したところ、とっても良かったのだそうです。何がどう良かったのかというと、まるで悪夢から覚めた天使のような善人に180度人間性が変わってしまったそうです。

本人いわく、腸内洗浄をするまで、いつもイライラして怒りっぽく、我慢がなく、周囲の人には職場でも家でも当たり散らしているような最悪の人間だったそうです。そんな状態なので、せっかくできたガールフレンドにも、この夏に振られてしまったそうです。

気になったのは、交感神経が発達しすぎて常に体が緊張状態にあるので、歩く時につま先立ちになってしまうことでした。最近のGAPSの子供たちによく見られる症状の一つです。つまり彼もGAPS。ところが、魔法のような腸内洗浄の効果も長続きせず、最後の頼みどころに、私のオフィスにいらしたようです。

現在、腸に食べ物の残骸をなるべく残さないために、GAPS食事療法の中でも特殊なプログラムを取り入れ、姿勢の指導とハンズ・オンのセッションで、35年間緊張しっぱなしだった神経を緩め、循環を促進して、欠如している神経叢を生やすことはできなくても、何とか普通に限りなく近い健康状態にしたいと二人で奮闘中です。取りあえず、副交感神経と交換神経のバランスが取れてきたのか、つま先立ちはすっかり治り、症状改善の兆しが見えてきています。

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彼のケースでとっても勉強になったのは、人間の精神状態に消化機能の状態が、これほどまでに直接影響を及ぼすということを明確にしてくれたことです。腸の状態が調子の良い時はジキルに戻り、腸に便がたまって膨満感が増すとハイドに変貌してしまうのです。また、これまで私が研究してきた食事と体と心の姿勢のリンクを、彼がハッキリ見せてくれる原因と結果の法則が証明してくれているのです。

今回頂いたご質問と彼のケースからの経験を合わせると、急増する心身の病気に始まって、人々の立ち居振る舞いに現れる昨今の人間性の欠如、さらには小さな犯罪から無札別殺人やテロなどの大きな犯罪まで、なぜ世の中に平和で幸せな場所が減ってきているのか、理解できるような気がします。

皆さんの心身の健康の始まりは食べ物です。そして次に重力との関係、つまり地に足を付けて生きているか否かです。別の言い方をすれば、心身の姿勢なのです。

中国の三字経という本に、「人之初、性本善(生まれた時は、みんな善い心を持っている)」とあります。育っていく途中で生じる何らかの影響で、善い心のまま育つか、邪悪になってしまうかが違うのだそうです。

この「何らかの影響」によって、このご質問をお送りくださった方のように、イライラして、ご主人やお子さんに当たる自分に自己嫌悪し、さらに自分を追い込んで、精神安定剤に頼らなければならなくなる。でも、精神安定剤に頼ると腸の環境は悪化しますので、最終的にイライラの解決方法にはなりません。

日本語では、悪い人を「腹黒い人」と呼びますが、まさにその通りでお腹の中に邪悪な悪玉菌がはびこるような生活習慣を続けますとイライラに始まって「腹黒い人」に徐々になっていってしまうのです。皆さんの中の健康で平和な善人を保つためには、人間にとって正しい食事が不可欠なのです。食生活を正したら、「地に足をつけて生きる」を学んでください。