第十六回目「病気は、正常な免疫機能が原因」
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「医学では治らない」とされる病気で相談に来る人に、私が最初に答えるのは食生活の改善です。
軽度であれば、食事療法で完全に症状が消えてしまいます。重症でも8割方、改善するケースがほとんどです。
「衣食同源」とはよく言ったものですが、それが真実であることを私は常に目の当たりにしているのです。そこでいつも考えるのは、「病気とは何なのだろうか」ということです。
みなさんが病気と呼ぶ状態は「不都合な症状」のことですよね。痛い、痒い、苦しいなどという体感を作り出す現象のことです。大事なデートの時に鼻水をたらしていたら恰好が悪いですし、ビジネスチャンスに高熱を出して寝込んだり、試験の時に頭痛で集中できなかったりすれば、それまでの努力は水泡と帰します。病気は予測できない分、本当に不都合です。
でも、この現象を起こす本当の原因をご存じですか?それは、みなさんの免疫機能が正常に機能しているからなのです。高熱、痛み、痒み、腫れ、下痢、嘔吐、湿疹などの不調は、不安、心配、憂鬱、イライラといった心の不調まで引き起こします。でも、心身の不調は免疫機能が機能している、つまり正常に働いている証拠なのです。
症状が出たということは病気になった原因である何らかの毒素が体の外に出てきたということです。それは免疫機能が毒素との戦いで作り出した副産物です。すでに毒としての力は失われているか、弱まっているかのどちらかです。免疫機能によって中和され、皮膚という城壁の外へ押し出されてしまったのです。症状が出ているときは、病んでいる真っ最中ではなくて、健やかな状態にすでに移り始めているということです。
ところが、みなさんが急に不安になってお医者さんに行くのは、まさにこの時なのです。みなさんが本来すべきことは、自分の免疫機能をサポートすることであって、敵である毒素同様にアタックすることではありません。生きるための能力である免疫機能を信じてください。