第十三回目「コレステロールの真実 2」
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健康診断や生命保険の加入時などに気になるのがLDH(悪玉)とHDL(善玉)の数値です。全体的に低い方が健康とされ、特に悪玉とされるLDLの数値が高い場合は危険であるというのが常識です。しかし「常識が間違いだった」例は、これまでにも多くあります。その一例がコレステロールです。
コレステロールは、私たちの血管内皮の修復に不可欠な治療物質だったのです。ですから、けがや病気からの回復中、手術後、何らかの炎症が体内で起きているとき、朝より夜、夏より冬、治療する必要性が高ければ高いほど、その数値も高くなります。つまりコレステロールの数値というのは、必要に応じて上がったり下がったりするのが自然なのです。私たちの体が自然にやっていることは全て「必然」なのです。もし、コレステロール値が慢性的に非常に高い場合は、コレステロール値をむやみに下げることをゴールとするのではなく、その原因を追求し治療するのが医者本来の仕事であるべきです。
血管内皮が食べ物、医薬品、環境汚染などからの毒や、さまざまなストレスによってダメージを受けると、すぐに肝臓にメッセージを送ります。それを受けて肝臓は最も重要な治療物質であるコレステロールを、そのダメージを受けた場所に向けてものすごい速さで送り出します。
この肝臓からダメージを受けた場所に向かうコレステロールをLDLど呼び、仕事が済んでリサイクルのために肝臓に回収される方をHDLと呼ぶようになったのです。例えるなら、消防署から火事に備えるために消防署に戻る方がHDLです。つまり善も悪もなく、私たちの健康を維持するシステムにおいては両方とも同じように必要なのです。
何故この治療に必要な物質を敵対視するようになったのでしょう?本当にただの間違いだったのでしょうか。前進続ける科学と現代医学を持ってしても、この間違った理論を40年近くも覆すことができなかった本当の理由は何なのでしょうか?不思議ではありませんか?もしこの真実がもっと早く日の目を見ていたなら、その犠牲になった人の数はもっとずっと少なかったのかもしれません。