第二十回目「真の強さと回復力」
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ある科学者によると、がんは体の緊張している部分にできやすいそうです。
がんだけではなく、胆石や腎臓結石、卵巣嚢腫や子宮筋腫など、皮膚に始まって性器の周りや五臓六腑など体の緊張の広がりと病気の発症は関係しているといいます。緊張によって循環が悪くなっている場所に、体毒がたまると考えれば分かりやすいでしょう。それがどの部分であっても、体が緊張する理由は、いわゆる東洋医学で言うところの「不安(七情)」です。例えば、問題を解決する自信がないと、恐れで腎臓周辺が緊張します。女性として生まれたことを受け入れられないと、怒りで女性器周辺が緊張します。自分の弱さを受け入れることのできな人は、悲しみや憂いを消化できずに肺周辺が緊張するのです。
このような心身の問題の関連性は、東洋医学で行う脈診で知ることができます。非常に興味深いのは、その人の未来に起こり得る病気と、なりやすい性格との関連が誕生後すぐの脈診に現れることです。「DNAは人生のブループリント」といわれますが、この脈診とDNAからの情報が一致するのだと、あるナチュロパシー博士は言っています。
そして、この不安そのもの以上に、他人の目を気にして不安を隠そうと抑制することで、さらに体の緊張が高まります。それが子供の頃から、あるいは長い間続くと、緊張した状態が癖になってしまいます。緊張することが悪いこと、弱いことであると言う間違った解釈から、他人に知られないように見栄を張ることで体の緊張が悪化するのです。
不安を抑制して硬くなるのは、強さと硬さを取り違えているのが原因です。真の強さとは、柔軟であること、応用力が高いことです。例えば、失敗しても立ち直れるとか、病気になっても回復できるといった変化できる能力です。免疫力は、私たちの素晴らしい能力です。薬などに頼らず、ご自分の持てる能力を高めて、流れる川のように生きてみてはいかがでしょうか。