第二十四回目「GAPS 食事療法、統合失調症を治す」
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GAPS 食事療法・公認療法士が集まる国際年次総会がワシントン州バンクーバーのヒルトンホテルで7日に開催され、ケーススタディのプレゼンテーションをしました。
症例は去年6月から担当している40歳のユダヤ人女性のケースです。彼女は21歳の時に統合失調症を発症し、頭の中でたくさんの声が聞こえるだけでなく、3重人格症と注意欠陥症 (ADD) も併発しています。相談に来た理由は彼女の「内なる声」から、8年間も服用してきた7種類の薬を断つよう指示されたからでした。
彼女を観察するうちに分かったのは、統合失調症は、その病名の通り自己を統合できないという症状だということでした。
人は誰でも何かをしたい自分とそれを止める自分がいたり、自分の行為を肯定する自分と否定する自分が同時に存在したりするものです。多少の分裂を起こすことがまったくない人はいないと思いますが、それがもっと嵩じた状態が統合失調症、さらに進んで多重人格症になると考えれば分かりやすいかもしれません。これらは人が生きていく過程での耐え難い苦しみから逃れる策として起きるようです。幼児の頃に両親の離婚騒動に巻き込まれた彼女は、経済的にも精神的にも不安定な環境で育ちました。そんななかで彼女の免疫システムは健全に発達できず、強いストレスにさらされ続けた人生の前半期についに耐え切れず性格崩壊を起こしたのです。
彼女にGAPS 食事療法を徹底し、MAKIKOメソッドで心身状態の安定をサポートしました。その結果、7種類のうち3種類の精神疾患薬を断つことに成功したのです。この過程で興味深かったのは、生の卵黄とヨーグルトで作ったGAPSミルクシェークが、頭の中で聞こえる声を減らすのに効果を発揮し、また牛や羊の肉を食べると人格の分裂が起こりにくくなったことでした。
私はこれまでも、うつ病やADDなどの精神不安定、甲状腺ホルモンのバランス異常などの治療薬を止めたい人たちの相談にのってきましたが、植物性の食物を減らし動物性の食物、とりわけにバターやラードなどの脂肪分を十二分に摂取することで好転反応を軽減することができ、予想したより容易に目的を達成できました。また良質のタラの肝油の摂取も有効です。
長期服用の医薬品を断ちたい場合は、必ずかかりつけの医師または専門家の指導の下で行ってください。