第三回目「GAPSを学ぼう!-必須栄養素ビタミンB複合体」

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第三回目「GAPSを学ぼう!-必須栄養素ビタミンB複合体」

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前回、腸内細菌の主な役割として、必須栄養素を合成することに触れました。今回は、その栄養素の中でも、ビタミンB複合体について詳しく見て見ましょう。

シアミン(B1)、リボフラビン(B2)、ニアシン(B3)、パントテン剤(B5)、ピリドキシン(B6)、葉酸(B9)、シアノコバラミン(B12)の7種類を統合してビタミンB複合体と呼び、人体においてはそれぞれが助け合って機能しています。ビタミンB複合体は細胞の代謝と活力に不可欠です。つまり、量的にバランスに取れた質の良い7種類のビタミンB群の存在が元気の源ということです。これらのB群は、加工されていない自然な全体食から健常な腸内細菌叢によって合成されます。

その欠乏は、様々な心身の病気の原因となります。昔、長い航海には、ビタミンB不足を防止するために腸内細菌補助食のサワークラウトを持って行ったそうです。慢性的なB1不足は脚気(かっけ)の、B3不足はペラグラ(ナイアシン欠乏症)の原因となることが知られています。また、イライラ、疲労、不眠、認知症、失感情症(Alexithymia)、心身症、うつ病、そしてアパシーという状態を引き起こします。

このアパシーは、モチベーション、興味、情熱といった感情が欠落した状態です。特にビタミンB12の欠乏は、貧血、認知症、妄想症、うつ病などの神経•精神系の障害につながります。ビタミン12は動物性食物のみ存在します。動物の骨と肉から取っただし汁(ブロス)や放牧鳥の卵などから手軽に摂取できます。

•治療レシピ例

ニンジン、タマネギ、生シイタケをバターで炒める。自家製のチキンブロスを加えて25分ほど中火で煮込む。仕上げに卵を入れ、半熟の状態で火を止める。海塩、たまり醤油、味噌などの自然発酵食品で味を整える。