Gut and Psychology Syndrome 第四回目「GAPSのテーマは共存」

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第四回目「GAPSのテーマは共存」

これまで、このコラムを読んでくださっている読者の皆様は、もうお気づきかと思います。GAPSの根本たる原因は、私たちの腸に寄生する腸内細菌叢の生態系を崩すような生活習慣です。

進化の過程で、神は、生命の中に他の生命が生きづき、助け合って健康を維持できる仕組みを創ったのです。しかしながら、人間としての心の豊かさを学ぶための大切なツールである感性を無視した生き方に、何世代にも渡って甘んじてきたがゆえに、今やGAPSという赤信号を示されているのです。自然を無視した行き過ぎのキャピタリズムにサポートされた現代医学のあり方に、警鐘をならしたのではないでしょうか?金儲け主義のサイエンスがまかり通る現代社会で、自分たちのネイチャーを感じ取る、あるいは目に見えない物を信じる力の衰えを、見て見ぬ振りして許してきた私たちへのウェイク・アップ・コールとも言えるでしょう。

GAPSの原因は、Dysbiosis、つまり腸内細菌たちと共存出来ていない事なのです。1674年に、オランダのアントニ・ファン・レーウェンフックによって微生物が発見され、その後1866年ごろフランス人微生物学者ルイ・パスツールとクロード・ベエルナールによって、パスチャライゼーション(加熱殺菌法)が開発され、1928年にアレクサンダー・フレミングによって最初の抗生物質ペニシリンが発見され、第二次世界大戦後、抗生物質(アンチ・ビオティック)が大量生産、大量販売されるようになり、私たちの腸内細菌との共存のバランスは急速に崩れていきました。

「Gut and Psychology Syndrome」の著者、ナターシャ・キャンベル・マクブライド博士によれば、その当時私たちが持っていた腸内細菌の中には、絶滅してしまった菌もかなりあるそうです。つまり私たち人間の健康を支えてきた生命体達は、無知で愚かな人間の行き過ぎた行動によって、殺されてしまった事になります。その愚かな行動を促進してきたのは、便利さと交換に健康という幸せな人生のための重要な基本要素を悪魔に渡してしまった私たち自身なのです。

抗生物質(アンチ・ビオティック)は、「生命に反対する」、プロ・ビオティックは、「生命に賛成する」と言う意味です。私たちは、その薬の名前の通り自分たちの生命をわざわざ脅かすような事を、長い間してきてしまったわけです。腸内細菌と共存してこなかった間違いを正す事が、急務を求められているのです。人間は間違いから学ぶのが、自然な姿です。勇気を持って対応するなら、解決できるはずです。腸内細菌叢の大切さは前コラムでお話しました。この間違いを正す事方法、世界中で自閉症やうつ病の子供を治しているGAPSダイエットについて、御紹介していきたいと思います。