私も、随分長い間、「幸せとは何か?」を追求してきました。そして幸せの素は健康にあるという事を悟り、「健康とは何か?」と「幸せとは何か?」を同時に学んできたわけです。また、総合的な健康の指標として、「心身一如の姿勢」を掲げてきました。そして数年前、この心身一如の姿勢に食が大きく関わっている事を発見したのです。
ピラテスのインストラクターだった頃から、特にある食べ物を食べた後にクライアントたちのお腹が、やけに出っ張っていたり、変に硬くなったりしているのが気になっていました。また、食べ物によって、彼らのムードが一喜一憂する事にも、気がつきました。そしてその後しばらくして、食べ物が姿勢の良し悪しに関係がある事に気がついたのです。特に、お菓子と市販のチーズ、それにお酒です。今考えれば、お菓子には大抵、小麦粉と砂糖が入っており、市販のチーズは乳製品と、要するに彼らはGFCF(グルーテン・フリー&カゼイン・フリー)ダイエットが必要な人達だったわけです。お酒は、言わずもがなですね。さらに、彼らは何種類もの医薬品を、一緒くたに服用している、その当時とっても一般的なアメリカ人です。
私もその当時から「腹筋が使えない」とはどういう事なのか、何故、使えないのか、不思議で不思議で仕方が無かったわけです。それで、よ~く考えてみると、エクササイズのインストラクターたちが腹筋と呼んでいる4層の腹部の筋肉は表面の骨格筋にしか過ぎず、実はその中心部にある腹部の主な構成要素は内臓である事に気がつきました。主に小腸と大腸。位置的に、特に小腸。
悪い食べ物や酸性度の強い医薬品、またそれらのミックスによって、腸に炎症が起これば、それが微少であっても腹筋は全長に伸びません。一度炎症を起こした腸は、悪い食べ物が入ってくる度に緊張して硬くなり、腸壁はただれて瘢痕組織が厚くなりという事を繰り返して、腹筋はその運動機能を失っていきます。
身体機能にこのような異常が起これば、神経はいつも交感神経優位に立つことになります。その状態が習慣化すると、精神的にリラックスできなくなります。そしてその状態が続くと、たとえ良い事だと頭では分かっていても、リラックスする事が慣れない、つまり経験した事のない怖い事になってしまうんですね。
姿勢的には、骨盤は後ろに倒れいわゆるヘッピリ腰、見た目には一般的に良いとされるペタンコのお腹に見えるかもしれませんが、気が丹田に降りず、腹に肝が据わらず、つまり臆病者になってしまうのです。
日本語で、臆病者の事を「ケツの穴が小さい」と表現しますが、まさにその通りで、ヘッピリ腰の人のケツの穴は、キュッとしまってしまっています。この状態を、シュミレートしていただければ分かると思いますが、これを発端にしても骨盤が後ろへ倒れ、下腹に力が入って、呼吸が浅くなってしまいます。
腸に炎症を起こすような食べ物を始終食べている人に限って、前進するのが怖かったり、内向的だったり、しなくても良いおちゃらけに無駄なエネルギーを使って疲れてしまったりするのではないでしょうか? こういう人は、いつも緊張しているので、余計に疲れますし、始終イライラしていたりします。勿論、外では格好をつけていたり、いつも笑顔を絶やさない努力をしてますので、その疲れの犠牲になるのは彼らに最も近い関係にある家族たちです。
これでは、どんなに頑張っても平和で幸せな人生は、やってきません。
(続く)