「自閉症、腸と脳のつながり明らかに」ナショナルジオグラフィックより 2.

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「自閉症、腸と脳のつながり明らかに」ナショナルジオグラフィックより 1.の続きです。

「現在、自閉症に対しては主に行動療法による治療が行われている。しかし、今後はプロバイオティクス(ヨーグルトなどに含まれる、生きた“体に良い”微生物)による治療に取って代わる可能性が出てきた。」とあります。

注意していただきたいのは、先ずプロバイオティックスのサプルメントを、まるで医薬品の代替として、摂取するだけでは不十分だという事です。また、年齢によっては、プロバイオティックス療法で遅延している脳の機能が回復したとしても年齢によっては、その後あるいは同時に行動療法が必要になるでしょう。

確かに、脳の機能(ハードウェア)に問題があるのに、その機能を回復する方法を取らずに行動療法だけにフォーカスをおくのでは効果が上がりません。

小さい頃に行動療法を始めると大きくなるにつれて良くなったかのように見えます。その良くなったかのように見える表面的な事に気を取られている間に、実は遅延している、あるいは欠陥を持つ機能の修復のチャンスを逃してしまう事になる事も多々あります。

人間の年齢的な成長と、行動や動作に必要な機能の発達には、時間的な繋がりがありますので、その時期を逃してしまうと、2度と育たない機能も出てきてしまいます。

そういった事も含めて、間違った科学と医学のコンビネーションによって乱された腸内細菌叢が原因のGAPSを改善するのに、さらに医薬品に頼るのは理性的な方法とはいえません。

何故なら、それらの遅延している、あるいは欠陥をもった機能は、科学をベースとする現代医学で理解できないもっとずっと繊細で複雑なものだからです。もし彼らが問題を理解していたなら、何故こんなにまでGAPSで苦しむ子どもたちが増えてしまうまで放っておけたのでしょう?何故こんなになるまで、何もせずにいたのでしょう? 何故、つい最近まで、自閉症のお子さんを見て、「ちょっと様子を見ましょう。ΟΟヶ月後に、もう一度いらしてください。」みたいな事をいってその場をしのいだ医者が沢山いたのでしょう? 彼らも、どうすれば良いのか実は知らないのです。

そこで重要になってくるのが、正しい食事の仕方なのです。

人間の体は、放っておけば一番良い状態に戻るようにできています。そして私たちの体は、食べるもの出できているのです。人間のネイチャーにあった食事で、遅延している、あるいは欠陥のある機能を修復するのに必要な栄養素を十分に補給してあげると、彼らの体が本人に一番良いことをしてくれるのです。 勿論そこには、愛あふれる、自分の子の可能性を信じる事のできる強いご両親がそばにいてあげる事が必要です。

今年11月にウェストンプライス・コンファレンスに続いて開催されたGAPSプラクティショナーのミーティングで、ナターシャ博士ご自身から、その数が 1000名に達したと報告がありました。そして先輩プラクティショナーたちから、GAPS食事療法によって改善された自閉症を代表とするGAPS患者たち のケースが、次々に報告されました。また、過去のケースは「GAPS Stories」(現在英語版のみ)という1冊の本にまとめられています。

ナターシャ・キャンベル-マクブライド博士著の「Gut and Psychology Syndrome」の日本語訳「腸と心の症候群」は、Natural Healing Artists, Inc.より出版・発売されます。発売開始は、来年1月を予定しております。

GAPSに関しては、是非「GAPS-腸と心の症候群」のページをお読みください。

(続く)