何故、損得勘定で生きるようになったのか?という原因が、このマインド・セットを解くかぎになる。
それは、大抵その人の親が、「~ちゃん、良い子だから、~してちょうだい。」、「~をしてくれるなら、~を買ってあげる。」、あるいは「~をしてくれるなら、~をしてあげる。」的に、教えてきてしまった場合が多い。 その行き着く先の考え方は、当然 「貴方が愛してくれるなら、私も貴方を愛してあげる」というパターンである。
つまりこういう親に育てられた人達は、相手が主体の行動を起こすようになるのだ。相手が主体の行動をリアクションと呼ぶ。 それに対して本人主体の行動をアクションと呼ぶ。
リアクションは、自分ではない誰かや何かが起こした行動や状況に対して、反射的に起こる行動であり、ゆえに感情的な行動である事が普通である。それとは反対にアクションは、その本人の本能的でありながら理性的な行動である。
リアクションベースで行動する人は、他人に対する行動は反射的、感情的で、自分で止める事が出来ないくらい早い場合が多いが、自分で自分の人生をリードしなければならなくなると途端に、考え込んでしまうのだ。この時に何を考え込んでいるのかというと、行動を起こした場合、相手から愛を得られるかどうか計算しているのである。つまりこれが「損得勘定」の根底にある、その本人も、気づいていない事が多いらしい思想なのである。
(続く)