GAPS(ギャップス)、GFCF(グルテン・フリー、カゼイン・フリー)、SCD

0
1113

グルテン・フリー(GF)ダイエットが、セリアック病など消化システムに問題のあるお子さんと大人に、利用されていますが、GAPSの症状を持つ方には御利用いただけません。

GFというのは、グルテン(麦蛋白質)の入った小麦、大麦、ライ麦、スペルト小麦、カムート、オート麦、などの穀類を抜くダイエットです。これらの代替商品として米粉やトウモロコシ、芋が使われますが、GAPSの方々はでんぷん(スターチ)も駄目なのです。

ですから、GAPSの方々は、全ての穀類、芋類、豆類を避けていただきます。GAPSは、グルテン・フリーではないという事です。かれらにとっては、グルテン、スターチ、フィチン酸、そして食物繊維の全てが、毒なのです。

腸内細菌叢が壊れていると、健康な人には健康的だとされる野菜と果物が、毒になってしまうわけです。

SCD(スペシフィック・カーボハイドレート・ダイエット)は、GFの始まりとも言えるダイエットで、今はGFにほとんど統一されています。

GFCF(グルテン・フリー、カゼイン・フリー)は、前出のグルテンにミルク蛋白質も同時に抜くダイエットです。

セリアック病、GAPS 、そして多くの消化器官の不機能によって起こる病気には、GFCFが基本です。でも、それぞれの症状によってさらに抜くあるいは足す物が違ってくるわけです。

ただ、セリアック病とSCDは1920年頃から存在するダイエットです。というよりは、15年くらい前にGAPSが考案されるまでは、それしかなかったといった方が正確でしょう。

消化器官内部の状態を見ると、実はセリアック病もGAPSなのだとしか思えない状態になっています。勿論、腸内細菌叢、エンテロサイテスやジョウ毛などの、腸の表皮膜はかなりダメージを受けていて、食べ物の未消化、及び栄養の吸収不全などが起こっている事は、想像に容易いのです。

SCD,GF,そしてGFCFは、毒になりやすい食物を抜くというやり方です。勿論毒が余計に入って来なければ、時間はかかっても自然と症状は改善されていくでしょう。

しかしながら特に成長途中にある子供達の場合、それまでに欠落してしまった成長に必要な情報の再供給と、脳や神経の成長の遅れをその子自身の人間としての成長(特に第2次成長期の遅れを取り戻す事)に追いつかせる事や、社会的な立場の改善など、それ以上の肉体的精神的ダメージを防ぐために、急務をようするわけです。ですので、毒の侵入を防ぐと同時に、それらの機能回復を第一に考えたリペアリング・ダイエットを優先する必要があるのです。

組織のリペアに必要な物は、バランスの取れた高蛋白質&高脂質ダイエットという事になります。

家などの修繕を考えると良く解ります。湿気によって、腐ったりカビがはえたりした家から、湿気だけを除いても、壊れた部分は新しく修復されたりはしません。湿気を除く事で、それ以上のダメージを回避する事は出来ますが、壊れた所は治らないのです。壊れた所を直すには、壊れた部分と交換する資材が必要です。人間の身体を作る主な資材は蛋白質と脂質です。炭水化物は、その繋ぎとや工具(ヴィタミン、ミネラル)や大工さんたち(エンザイム)のエネルギーです。勿論野菜にも、蛋白質は入っています。でも、このとっても急いで仕事をしなければならない時には、やっぱり動物性蛋白質と脂質でないと、間に合わなくなってしまう事があるのです。また、身体に入ってきた蛋白質を有効活用できるようにするには、ビタミンB12が必要ですが、野菜にはB12は含まれていません。

GFCF やSCDで、発達障害が上手く改善されないお子さんや大人は、どこか知らず知らず農地にグルテンやカゼインを取っているという事もあるかもしれませんが、大抵はそのダイエットで治る以上に、大変な事が体内で起こっていると思われた方が良いでしょう。何故なら、早いうちに手を打てば治る物も、完全にその機能が壊れてしまってからでは遅いのです。

特にお子さんは、完治する可能性を持っています。どうかその可能性を、取り上げないで頂きたいのです。

適材適所という言葉があります。ダイエットも、何でも良いというわけには行きません。例えば癌を治すなら菜食主義をお勧めいたします。でも、発達障害には、GAPSをお勧めいたします。

シェア
前の記事GAPS™翻訳 2.木の根っこ—原因
次の記事「オレオレ詐欺」
MAKIKO道場総帥。 幸せになる為の術を学ぶ道場をニューヨークに開設。 ポスチュア・バランス・エクササイズ発案と指導。霊感をもった、ナチュラル・ヘルス&ライフ・スタイル・カウンセラー、エネルギー・ヒーラー。 健康である事、自然である事が、人間を幸せに導くと確信する。 3次元の地球に生きる意味を、追求している。