Ok、何故GAPSには菜食ではなく、動物性蛋白質が重要なのかについて御説明します。
野菜には、グルテン、でんぷん、フィチン酸、食物繊維と、GAPSの人々が中和 (消化)できない物が沢山含まれています。という事で、毒になってしまう野菜を先ず一旦外します。
何故これらの物が、消化出来ないのかって?人間のために野菜を消化してくれる私たちのお友達-腸内細菌を保護して来なかったからですよ。
地球上全体のエコ・システムとして、野菜は牛や豚や鳥などの動物達が消化して、いろいろな栄養分やミネラルを体に蓄えて、人間に食べられる仕組みになっているわけです。それでも足らない栄養素を補うために野菜を食べると言うのが、本来の野菜の食べ方だそうです。要するに人間が必要な食物の中でも、野菜類(主に炭水化物=糖類)は、セカンド・チョイスであるという事です。
菜食する哺乳類には、Rumen(反芻システム)といって、もう一つの胃みたいな物が食道と胃の間にあります。牛の反芻は、何とな~く御存知の方も多いでしょう。確か4つも胃があるんでしたっけ?草食動物は、大抵大きなRumenを持っています。このRumen が、善玉菌(腸内細菌)の宝庫になっていて、食べ物が胃に到達する前に、野菜を醗酵させて半消化状態に出来るように出来ています。つまり漬物工場を、体内に持っているといえます。何て便利なんでしょう?いちいちキャベツを切ったり、漬かるまで待ったりする必要がないという事ですね。そして、何と人間はこのRumenを持っていない唯一の野菜を食べる哺乳類なのです。Oh! No! なるほど、それでGAPSでは、野菜を漬物にする事が必要になってくるわけです。ここで間違ってはいけないのが、「野菜を食べる」ではなく、「野菜も食べる」なのです。つまり野菜も食べるけれど、その前に食べる物は、肉?
このRumenの退化を見ても、人間は本質的に菜食ではないと言えます。
ここで、皆さんが???になっている部分は、何故、菜食主義にすると、いろいろな病気が治るのかですね。
それには、先ず3大栄養素(蛋白質、脂質、炭水化物)について、ちょっと知る必要があります。
(続く)