消化酵素、ラクターゼの欠乏により、ラクトース(乳糖)を十分に消化できない人が多いことは、最近では良く知られています。しかし、乳糖だけでなく、乳たんぱくや乳脂肪が原因となり、多くの人が健康を害していると考えられます。
このように乳製品は様々な問題を引き起こしますが、同時に私たちの健康維持に重要な善玉菌の宝庫でもあります。そこで、皆さんが乳製品を安全な形で食べられるよう、安全な乳製品-手作りヨーグルトとクレーム・フラシェの作り方をご紹介したいと思います。
レシピ:
(材料)
・牛乳 32 oz. できれば生乳を使いましょう。ただし、ニューヨーク州など多くの州では、最低1回の加熱殺菌が法律で義務付けられています。生乳が手に入らない場合に限り、低温殺菌(高温殺菌乳は避けてください)、ノンホモ、オーガニックの全乳を使用してください。スキムミルクや低脂肪乳は、また別の問題の原因となるため、使用しないでください。
・ヨーグルト 6 oz. お使いの牛乳と同品質の牛乳から作られたものを選んでください。
タイマー付きヨーグルトメーカーは、タイマーの設定時間が短すぎることが多いため、タイマー付きでないものを購入されることをお勧めします。
(作り方)
ヨーグルトの醗酵は、温度調節が大切です。でも、慣れれば簡単に出来るようになります。
1.低温殺菌、ノンホモ牛乳を使う場合は、牛乳を沸騰直前まで温めてください。完全には沸騰させないよう注意してください。生乳の場合、室温が常に75度以上であれば温めなくても大丈夫です。ただ冷蔵庫からだしてすぐですと、冷たすぎて醗酵が始まらない事がありますので、気をつけて。
2.温めた牛乳を華氏90度程度まで冷ましてください。温度計の使用をお勧めします。生乳をお使いの場合は1の手順を省き、華氏90度程度まで温めるところから始めてください。品質の良い生乳であれば、温めなくてもよい場合もあります。
3.牛乳にヨーグルトを加え、良くかき混ぜてください。
4.お使いのヨーグルトメーカーの説明書に従い、付属容器に3.の牛乳を注ぎ入れます。私が使っているヨーグルトメーカー(Euro Cuisine model# YM80)の場合は、6 oz.のガラス容器7つに分けます。このタイプのヨーグルトメーカーをお使いの方は、この時点で、着いてきた白い蓋をしない事。(透明の大きな蓋は被せる。ヨーグルトメーカーの機種が違う場合は、インストラクションに従う。)
5.最低でも24時間発酵させてください。私は大体30時間発酵させます。(手作りヨーグルトを作る理由はここにあります。調査したところ、市販のヨーグルトの発酵時間は、大体最長でも8時間であることが分かりました。原材料の牛乳の品質に関しても、安心できません。)
6.最後に各容器にふたをし、冷蔵庫で6時間以上冷やしてください。
出来上がった、ヨーグルトが分離していない事を確かめてください。分離してしまったヨーグルトを召し上がる事は、お勧めしません。特にアトピー、自閉症、多動症、学習障害、発達障害などGAPS症状のある方は、この分離したヨーグルトを食べてはいけません。作る過程のどこかで、温度調整ができていないと分離します。
24時間以上発酵させることにより、牛乳が引き起こし得る問題の大部分を防ぐことができます。また、手作りヨーグルトは善玉菌の宝庫でもあります。ただし、牛乳アレルギーの方は、残念ながらこの安全な手作りヨーグルトも食べることができません。アレルギーが治ったら、食べる事が出来るようになるかもしれません。アレルギーの治し方は、機会があれば御説明します。
さらに濃厚な、クレーム・フラシェ(サワークリーム)を作りたい場合は、牛乳の代わりにヘビー・クリームをお使いください。
参考文献:
Natasha Campbell-McBride MD, Gut and Psychology Syndrome
Howard F. Loomis, Jr., D.C., F.I.A.C.A., ENZYMES The Key to Health