多くの方々の悩みを聞いていてある事に気がつきました。悩み方は、人それぞれですが、その目的は、「愛されたい」と言う所にあるようです。
しかも全ての人に「愛されたい」んですねえ。
はっきり言って、それは無理です。しかもこの「愛されたい」が「嫌われたくない」という解釈になっている場合、とっても難しいんですよ。
ああ、これ説明するのもややっこしいんですけどねえ。
先ず、「愛」の反対は「嫌い」ではありません。「愛」の反対は、「無視」です。
皆さんも一度は経験があるかと思いますが、実は気になるのに「無視」しようとするあのやり方は、「無視」ではないんですねえ。本当の「無視」は、其処にいる、またはある事自体に気がつかない、あるいは気にならないといった、状態です。
この二つがどう違うか、ちょっと説明しますね。
気になる物事や人を、見ないように自分を抑える方の無視は、やっている本人が心身共にそうする事によって固まっています。長い間こののタイプの無視を続けていくと、頭の中では忘れていられるんですが、身体は硬直して緩まなくなってしまいます。真に無視しているわけではなく、無視をするための努力をしているからです。無視をするという意志が、あるんですねえ。結局、無視していないんです。
人間は意志に基づいて行動をする動物です。それから身体がリラックスしていないという状態は、なんらかの行動をしているという状態です。ですから、この二つの事を合わせると、身体に力を入れて、呼吸を浅くして、あるいは止めて我慢している自分が無視しているつもりの自分がそこにいるなら、それは無視ではないんです。
っで、本当の無視は、目の前にあろうがなかろうが、本人にとっては全く気にならない状態。その人の心身はリラックスしたまま、自然な状態のままです。
それで「嫌い」とか「嫌だ」とかいった状態(昨日のブログの「やりたくない」という気持ちも、その前の「面倒くさい」もこの部類に入ります)は、実は「好き」「興味がある」「やってみたい」というのが、これらの裏側にある真のメッセージなんです。
「お父さんが嫌い」とか、「お母さんが嫌い」というメッセージは、実はお父さんもお母さんも愛しているというメッセージなんですねえ。
気にならない物事や人に、嫌いという状態の大きなエネルギーを注ぐ事が出来ますか?「嫌い」でいるのって疲れません?好きでなかったら、そんなに自分の心と身体を疲れさせてまで、エネルギーを注いだり出来ませんよ。「嫌い嫌いも好きのうち」というのをご存知ですか?本当に昔の人は、良く物事を知っていましたよねえ。結局そういう事なんですよ。
それでねえ、全ての人に「好かれる必要はありません」。貴方を「嫌い」な人も実は、貴方の事が気になるから、「嫌い」なんです。
つまり結局彼らの心のどこか奥底では、貴方の事が好きなんです。
それで、人間として多くの人と関るようになればなるほど、目に見えて貴方に反発したり、敵意を表したりする人達が出てきます。でもねえ、そういう人達に振り回される必要もなければ、心配する必要もありません。
大抵の場合において、貴方を「嫌い」という人は、貴方と違った意見を持っていたり、貴方に嫉妬していたりする人達です。
10人10色ですから皆違って当たり前で、皆が同じ意見を持つ必要もないし、自分と違う意見を持つ人に怪訝な態度をとったり、イライラしたりする必要はないし、皆と違う意見を持つ自分にイライラしたり、不安になったりする事もありません。
オバマ大統領を見てご覧なさい。彼に賛成派の人と、ものすごい失礼な反対派の人たちの狭間に立たされても、堂々とされていますよ。
この前の二つのブログにも関係しますが「失敗したらとか損をしたら・・・・」という心配というのは、他人が貴方をどう見るかという事が気になるわけですね。要するに、他人が自分をどう見るかという事の方が、自分の魂のニーズより、貴方の中で存在が大きいわけです。
これこそ無意識かも知れませんが、自分を無視している行為なんです。他人の目と自分の人間としての成長におけるニーズと、どっちが大切なのかという事です。
まあどっちにしても、特に人より抜きん出る、つまりちょっと目立った事をするなら、益々全ての人に好かれる必要はないですし、全ての人に好かれる事など、先ずないと思って良いでしょう。
貴方に賛成したくても、ジェラシーと見栄がそれを許さない自分に自信のない人が、この世の中には沢山いるんです。そんな人たちに嫌われる事を気にして、言いたい事も言えない、やりたい事も自由に出来ないなんて、全く腑に落ちません。
私は、他人に嫌われようが自分のやりたい事は、きっちりやるタイプです。私の経験から言うと、5対5くらいの割合で、貴方を好きな人と嫌いな人がいます。もし貴方が普通の人がしないような事、あるいは出来ないような事をやってのけようものなら、貴方の存在にジェラシーを感じる人が増えるチャンスが増えますから、この割合が3対7くらいになるでしょう。貴方を好きな人の割合が嫌いな人より多少少ない感じになる事があるという事です。でもねえ、そんな事は大したことじゃあありません。
貴方にとって一番大切なのは、自分が自分を好きである事、自分をとことん愛している事です。ですから、人に好かれるかどうかなど気にせず、やりたい事を好きなようにやるのが良いんです。そういう柔軟な強さを持った人は、必ず幸せな満足できる人生を築いていけるようになります。