すっかりこの続きを書くのを、忘れてましたよ。
「ああ、これだったんだ~。私って、アホ!」の続きです。
その年の終わりに、サンフランシスコの悪いお友達の所へ遊びに行ったんです。タンゴ仲間なんですが、私が来るというので皆歓迎してくれて。私これでもタンゴ、上手なんですよ。その当時は、もう私と踊りたい男どもが列を作ってました。勿論サンフランシスコでも、モテモテでしたよ。
っで当然タンゴのサロンにダンスに行くわけです。
その前にお友達の家で食事をしたわけですが、もうお腹が一杯で何も入らないと言っている私の目の前に、クッキーが出てきたんですねえ。っで、彼らはMakikoが来るって言うからわざわざ焼いたのに~とか言っているわけです。よ~く見ると、緑の変わったハーブが刻んで入っているんですねえ。仕方がないので、一つだけ頂きました。
その後、タンゴを踊っている時、
「ああ、これだったんだ~。私って、アホ!」という結論に達しました。
もうねえ、自由なんですよ。 自由ってこういう事だったけえ~。 忘れてたこの感覚。体の動きに、何のリミットもないんです。考える間もなく、体が答えを出している状態。
体と心と魂が一つなんですよ。
「これよこれ、探していたのは!」
あのクッキーに入っていた緑色のハーブが私を迷いから救ったのだと、今でもその当時の友達たちは思っているのでしょうねえ。言っておきますが、私があの緑のハーブにお目にかかったのは、あれが最初で最後ですよ。
「自由」を忘れて、「不自由」になっちゃっていたんですよ。ああ、もちろん「心」がです。
どうしてかって? だから「その3」にも書いたように所有物が増えすぎたせいですよ。自分で増やしたんですけどね。私のスーパー・リッチなクライアント達の生き方が、知らない間にお手本みたいになってしまっていたんですねえ。
だから、「私って、アホ!」だと思ったんですよ。こういう人にはなりたくないと思っていた人達のように、なってしまっていたんです。
その当時ピラテスを彼らに教えながら、自由な心なしに体の満足は存在し得ないのを、自分のクライアント達から学んで知っていたはずなのに、その同じ間違いに自分が嵌ってしまっていたんです。
前より大きなスタジオ、成長していくビジネス、社会的ステータスなどに金銭的安定を見た私は、失いたくないと、自分でも気がつかない心の奥底に思っていたんですよ。
この言葉「失いたくない」は、危険なんですねえ。恐いですよ~。
安定したい人は、不自由になっちゃうんです。自由って一箇所にとどまらない事だから。
でねえ、此処が問題なんです。物質的自分の存在(家やお金などですねえ)を築きながら、心の自由を確保するにはどうしたら良いかが、次に課題なんです。
こういった物質的世の中を楽しむ事を全く否定してしまうなら、地球に生きている意味がないですからねえ。
でもそのこつは、この物質的自分の存在と精神的というよりは霊的(=神的?)自分の存在のバランスですねえ。
自由を取り戻して、この二つのバランスを学ぶのにそれから5年かかりましたよ。2008年の11月にオーストラリアへの一ヶ月旅行から帰ってくるまでは確実に。
一度人間は、スタックするとなかなかそのスタックから抜け出せないのが性分なのでしょうか?
次回は、このオーストラリアでカンガルーやアナグマたちに囲まれて、何をどう学んだのか書いてみますね。
(続く)