エゴ(ego) について4.

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(エゴ(ego)について3.からの続き。)

でねえ、実は自分で出来る事は、沢山あるんですよ。

亀や貝のように自分のエゴの殻にこもっていないで、ちょっと首を伸ばして周囲を見渡せば、どっち方面に行動を起こせば良いか、結構簡単に解りますよ。

ちょっと勇気がいるかもしれませんけど大した事はないです。やってみれば簡単なんですねえ。

そう、「勇気」が必要なだけなんです。それも、特に初めはほんのちょっとの勇気ですむんです。 放って置けば置くほど、大変になっちゃうんですんえ。

先日もねえ、とあるパーティにお呼ばれした時ですが、ある若い子が母親から渡されたワインボトルを思わず傾けた際に、ちょっと赤ワインが床にこぼれたんですよ。そうしたら、彼女は、「ママがボトルの口が開いている事を、教えてくれなかったからだ!」って、母親のせいだと言い張るんです。量は少なかったんですが、高いところからだったので、広範囲にこぼれたんです。でも、別に誰かの服にかかったわけでもない。

私と彼女の祖母と、その母親は床にしゃがんでこぼれたワインを拭いていたんですが。「ママのミスで、私のミスではない。」と、その場で見ていた人達を納得させるのに忙しくて、自分はこぼれたワインを拭く事には参加しないんです。母親はとても落ち着いて、何も言い返したり叱ったりしないんです。何か言えば火に油を注ぐような物だと知っているんですね。

別に誰のせいだって、大した事じゃあないんです。

こんなちっちゃなミスに、こんなに拘るという事に、ちょっとびっくりしちゃいました。それこそ、醜態ですよ。ミス自体は、小さな事なのに自分で大きくしているんですねえ。しかもこの事象によって生じた自分の中の感情に過剰反応を起こしているんですよ。

ねえ、解りますか? これが私のいう過剰なエゴの結果です。周りにいた人も、ちょっと嫌~な気分になっちゃいますよねえ。こんなどうでも良い事で、どうでも良いでしょう?

「過剰に蓄積された感情」=「過剰なエゴ」=「心の内側に頑固に焦げ付いた、ただの思い込み」 、が自分で招く醜態の元なんです。恥ずかしいと思っているのは、本人だけ。

言って見れば、ただの自意識過剰です。

もし本人以外にも過剰反応をする人がいたとしたら、その人も同程度に過剰なエゴに振り回されている人です。 どちらも、「地に足がついていない」、「腹が据わっていない」という事です。心配することはありません。

落ち着いて、一言「失礼しました。ごめんなさい。」といって床を拭けば、そこにいた皆には、とっても素敵な大人の女性として映ったでしょう。そしてワインが床にこぼれた事など、大抵の人は直ぐ忘れてしまうでしょう。でも、彼女が過剰反応する事で、彼女という人間のエゴイスティックな部分を、かえって周りの人達に印象付けてしまいますよねえ。

何処で学んだのか、”ミスをした”という事がとってもいけない事のように思っているんですねえ。そしてその自分の思い込みに反応しているんですねえ。余計なストレスですよねえ。でも、誰がこの余計なストレスを作り出しているんですか?本人ですよ。

ねえ、解りますか?この堂々巡りを。

人生の中の小さな問題をわざわざ大きくしているのは、大抵そう思っている本人です。慌てふためいているから、真実を見る余裕がない。

そうやって責任逃れをしようと時間を食っている間に、打つ手がなくなってしまう事もあるんですよ。

特に最近のお子さんたちの発達障害、発育不全、情緒不安定などの問題は深刻です。親のせいなのか誰のせいなのか、考えたり迷ったりしている間に、こういったお子さんの症状はリバース出来ないほどに進んでしまいます。何と言っても、脳の成長に直接関係があるわけですから、成長過程におけるタイミングがあるんですよ。

気がついた時、すぐに手を打てば酷い結果にならないケースも沢山あるのに。

人間てね、全てがそろっていて順調に事が進んでいる時は誰でも冷静で良い人なんですよ。

緊急事態、異常事態、非常事態に陥った時、やっぱり冷静に事実を見つめて対策を選択し、遅すぎず早すぎず決断できる成長した大人=良い人でいられるかが、ポイントなんですねえ。特に明らかに自分のミスで何かが起こった時、それでも自分の本能(ベストの能力)にアクセス出来るかどうかが一番のチャレンジでしょうねえ。

それが「人生における問題処理機能力」=「臨機応変に対応出来る力」だと思うんですが、そういう事が出来る人は最近本当に少ないです。

過剰なエゴで、心身が固まっていると出来ない事です。

ああ、それでねえ、この「人生における問題処理機能力」=「臨機応変に対応出来る力」って何だか知っていますか?

これ、「消化力」です。食べ物だけでなく、自分の心身の中に入ってくる全ての物と、事に対する消化力なんです。人生における問題・課題を消化、つまりこなす事が出来るかという事です。

そして私たちを外的から守る免疫力は、ほとんどイコール消化力と言えるでしょう。

(多分、まだ続く)

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MAKIKO道場総帥。 幸せになる為の術を学ぶ道場をニューヨークに開設。 ポスチュア・バランス・エクササイズ発案と指導。霊感をもった、ナチュラル・ヘルス&ライフ・スタイル・カウンセラー、エネルギー・ヒーラー。 健康である事、自然である事が、人間を幸せに導くと確信する。 3次元の地球に生きる意味を、追求している。