エゴがいけない、エゴが悪い、云々と人は言いますねえ。
でもエゴって人間なら誰でもあるんですよ。
「エゴを捨てる」という言い方も良くあるんですが、エゴを捨てるには先ず自分のエゴを良く知らないと、捨てられません。それから捨てると言うより、受け入れるといった考え方の方が良いと思います。
人生の進み具合がスムースでない人の中には、自分のエゴを無視して押さえつけている人が沢山います。そういう人は、徐々に面の皮が厚くなって、自分を幸せにしてくれる大切な事に鈍感になってしまうんです。そうして気がついたら歳ばっかり取ってしまってみたいな、苦しい事になってしまいますよ。それに、エゴのない人の良さそうな顔して、自分や周りに嘘をついて自分の腹黒さを隠している方が、エゴ丸出しよりずうっと周りの人達にとって迷惑です。
しかもねえ、そうやって自分のエゴに知らん顔して鈍感でいると、いつか自分のエゴに潰されちゃうんです。自分のエゴに食べられちゃうんですよ。(英語だと、eaten up ですね。)それが、不治の病です。一生、薬とお医者を頼って生きていく事になるんです。
ああ、恐い!
エゴって本当の意味で何なのか、解ってますか?
Fearですよ、Fear。何に対するFearかって、自分の真実=本質を受け入れる事が出来ないFearです。別の言い方をすれば、愛されない恐怖。あのう、他人に対する愛ではなく、自分に愛されない恐怖です。
Fearが解らない人は、英和辞典を引いてくださいね。 興味があるのに知るための第一歩を踏み出せないのも、エゴですからね。「訊くは一時の恥、知らぬは一生の恥」でしたっけ?
基本的にエゴは、全人間が持つ7つの感情です。
1.怒り (Anger)
2.悲しみ (Sadness)
3.哀しみ (Grief/Sorrow)
4.不安 (Fear)
5.心配 (Anxiety/Worry)
6.驚愕 (Surprise)
7. 喜び (Joy)
エゴ自体が悪いわけではないですよ。だって、感情がなかったら人間じゃあないでしょ。もう神様ですよ。それなら、地球人として修行する必要ないです。
いつもこの感情たちを適材適所に表現して来なかった、あるいはこれらの感情を押さえつけ過ぎて、必要以上にこれらの感情が溜まっている状態が悪いんです。
過剰な感情の滞りが悪いんです。
しかもねえ、面白いでしょ? 喜びもエゴなんですよ。
皆、???????でしょ。はははっ、私も最初は、ええ?本当って、思いました。日本式の鍼を使わない鍼灸を勉強した時だったと思います。過剰な喜びは、心臓を駄目にするって。
へえええええええええええええええええ・・・・・・・・・・・じゃあ、ありません?
そこでさっきのエゴを押さえつけて自分に嘘をついている人達に戻りますが、
自分の中に解決出来ていない怒りや悲しみを持っている人は、必要以上に楽しい事でスケジュールを埋めようとしたりするんですよ。解りますか?
一週間の間のスケジュールが、楽しいとされる事で埋まっているんです。お友達と食事に行ったり、コンサートに行ったり、映画をみたり、パーティーに行ったりといった具合です。毎日、やってもやらなくても良い事で一応忙しいです。私も若い頃、そんな感じでしたから、こういう状態に陥っている方の気持ちが良く解ります。
でもねえ、これでは駄目なんですよ。何時までたっても、満たされないんですよ。何とはなしに、絶対に消えないちょっとした淋しさ、孤独感みたいな物が心の奥底に残っているんです。
この孤独感が皆さんのエゴの氷山の一角なんですねえ。
自分の深層部に潜むネガティヴとされる自分の気持ちから逃げている結果です。
しかも毎日本当の意味でリラックスする事なく、つまりエキサイティングな事ばかりしていたら、呼吸困難になって疲れちゃいますよ。それで病気になるんです。過剰な喜びを求める人達は、実は心が、つまりハート(心臓)が満たされていないんです。そういう事です。
この状態でなる症状は、呼吸器系の病気がトップ(風邪、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、花粉症を含むアレルギーなど)、その次に消化器系の病気(消化不良、下痢、便秘、胃潰瘍、大腸炎など)でしょうか。
問題はねえ、エゴがいけない、悪いと思っているところですよ。だから、溜りに溜まって爆発寸前になっているんです。ちょっとでも、触れられたら爆発しそうで、益々押さえつけちゃうんです。
でもエゴはエネルギー的な意味で感情(Emotion)なんですが、出るのがネイチャーなので、そのネイチャーを押さえつけていまったら、それはフラストレーションになっちゃいますよねえ。しかも感情は自己表現ですからねえ。自分が自分である事を出せない、表現出来ないというのは、自分で否定しているような物ですよ。そりゃあ、ストレスでしょう。
特に日本は、周りとの協調、同調を大切にしすぎて、他人と異なったりするのは許されない風潮があります。「皆同じ」風潮なんですね。
まあ、私は日本とアメリカの事しか知りませんが、最近はアメリカでも、この感情を出さない風潮が流行していますよね。感情的になってはいけないと思っているから、他人の感情に触れたくない、気づかない振りをする、お互いに感情を出さないように、取り合わないようにするような所です。
(続く)