怒らないこと その1

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「怒らないこと」と言う本があります。アルボムッレ・スマナサーラというお坊さんが書いた本です。とても良く売れるそうです。

私も自分の怒りについてどうした物かと、試行錯誤を繰り返していましたから、この本を目にしたとき、すぐ買いました。っで、読み進んでいくと、書いてある事は本当にそうだなっと頷けるものばかりです。最後の項目に怒りの治め方という項目がありますが、これを読んで一人で練習するのはかなり難しいです。

この著者は偉いお坊さまですから, 長い間大変な修行をされて怒らないでいられる所まできているのだと思うんです。でも、私たち一般人は山の中にこもって毎日お経を上げると言うわけには行きません。そういう中で、自分の怒りを捨てていくための方法が必要なんですね。

私のオーラが真っ黒になるくらい怒っていた時代から、どのようにして怒らなくなったかについてお話しましょう。

先ず、この本の中にもありますが「自分の中にある怒りに気づく事」が大事です。「怒り」に代表されるネガティブな感情が自分の中にあるのを認めるのは、なかなか出来る事ではありません。でも、あえてそれをしなければ、今以上に幸せになる事は出来ません。なんといっても、問題を知らなければ、問題の解決法は解りませんから。敵を知らずに、敵を倒す事は出来ないという事です。

マンハッタンには、いわゆる「怒って、疲れて、老いた人」が沢山います。自分が歳を取った時、私はこういう人にはなりたくなかったのです。死ぬ時になって、「ああすれば良かった、こうすれば良かった」と未練たらたらに、自分に不満足のまま自分の人生を終えるのが嫌なんです。

私は随分長い間、マンハッタンのアッパー・イースト・サイドで、上流階級の人たちにピラテスを教えてきました。彼らの身体を、心の迷いが現れた身体の状態=姿勢を見てきたのです。そして、身体の痛みを軽減してあげる、癒してあげるのが私の仕事でした。彼らには、アメリカに移ってきた彼らの御先祖様の時代から築いた名誉と財力があります。あるいは、すごく頑張って一人で築いた会社や財産があります。皆お城のような家にすみ、別荘を2つくらい持ち、中には自家用ヘリコプターやジェット機で、毎週フロリダに遊びに行くような人達です。でも、心の中は常に不安。いつもイライラして、お手伝いさんや執事に朝早くから怒鳴り散らしたり、四六時中お医者に行くほど、あっちもこっちも身体の調子が悪かったりします。そして、彼らは「怒って、疲れて、老いた人」に、結局なっていくんです。お金が十分にあるのですから、やりたい事は、何でも出来てしまうわけです。基本的には、暖かい良い人たちですから、まだシングルで家族も遠い日本にいるような私の事を、自分の姪っ子みたいに可愛がってくれました。また、彼らは社会的地位も高く、一般的にはいわゆる「出来た人」なのです。

クリスマスや感謝祭だけでなく、しょっちゅうランチやディナー、家族の宗教的な集りや誕生日にも招いてくれました。そのお陰で、アメリカにおける家族のあり方や、ミックスされた文化、宗教基づいた考え方、マテリアリズムやキャピタリズムなどの人生に与える影響など、人間観察ができたわけです。

それで、良く解ったのは心の中にある怒りのレベルと人生における幸福感の充実度は、反比例している事でした。心に怒りを溜めれば溜めるほど、真の意味での幸福感は遠のいて行くのです。

さらに私は、お金で買える幸福の限度を、彼らの中に見てきたのです。そして、それは真実の幸福では在り得ないのです。それは、お金で買える楽しみに気を取られ、自分の内側にある怒りや他のネガティブな感情の残りを無視してきてしまった結果なのです。

自分を幸福に出来ない原因は、自分の内側にあります。内側を見ない理由が沢山あればあるほど、結局不満足な自分が大きくなってしまいます。お金で時間を埋め尽くしてみても、ふと気がつくと、虚しい思いの自分の心に触れてしまったりするわけです。

長い間研究してきて、実は人間は「100%健康で幸せな存在」なのだという結果にたどり着きました。これが人間としての私たちの本能であり、権利だと思います。

そこに行き着くには、自分の中の怒りに代表されるネガティヴと呼ばれる感情を観察し、学び、浄化していく必要があるのです。

 

 

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MAKIKO道場総帥。 幸せになる為の術を学ぶ道場をニューヨークに開設。 ポスチュア・バランス・エクササイズ発案と指導。霊感をもった、ナチュラル・ヘルス&ライフ・スタイル・カウンセラー、エネルギー・ヒーラー。 健康である事、自然である事が、人間を幸せに導くと確信する。 3次元の地球に生きる意味を、追求している。