人間の健康の真理は、免疫力にあります。
先ず、この免疫力が働かなければ、人生どうにもなりません。死に至るか、そうでないまでも身体が自由に動きませんので、やりたい事が自由にできません。状態によっては、食べたい物すら食べる事ができません。病院で、チューブから人工栄養を入れている人を思えば良くわかります。
生まれた時からの免疫力の発達を追ってみると、何故私が、それが真理だと言うのかがご理解いただけるのではないかと思います。
生まれたての赤ちゃんは、未だ免疫力を持ちません。
腸内細菌という免疫の種を、産道を通る時にお母さんから貰って、この世に生れ落ちます。ここで、自然分娩で生まれたか、そうでなかったの差が出ます。なんと言っても自然分娩でない場合は、産道を通りませんから、貰ってくる免疫の種の数が自然分娩で生まれてくる赤ちゃんに比べて少ない、という事になるでしょう。
次に大切なのは、初乳を飲んだか否かです。初乳というのは、赤ちゃんが生まれてはじめの数日間でる母乳の事です。この数日間しか出ない初乳を飲んだか否かで、その人の免疫力にグッと差が出てしまいます。何故なら、この初乳にも、免疫力の種が入っているからです。(初乳についての詳しい情報は、別に書きます。)
でも、ここで問題は、普通帝王切開で生まれてくると、お母さんの健康状態は手術後すぐに赤ちゃんを抱いて母乳を上げられるほど回復できない、また病院側も帝王切開手術のすぐ後にお母さんの授乳をサポートするシステムがないなどの理由から、赤ちゃんの方はこの人生の大切な始まりをミスする事になってしまう事になります。免疫力を構築する基礎、チャンスを2度に渡って挫かれてしまうわけです。
3番目に、母乳で育ったか否かが来ます。普通六ヶ月くらいで離乳食を始めますが、離乳食を始めても当分は母乳と交互にするか、おやつに母乳をあげるかして、赤ちゃんの免疫力の発展をサポートしてあげるのが賢明です。もし、六ヶ月前までの、あるいは出産前後の赤ちゃんとお母さんの健康状態に何らかの異常があった場合、離乳食を遅らせて、母乳だけの時間を増やすと良いです。何といっても離乳食を消化する力が未だ弱い、つまり食べ物と一緒に入ってくる外敵と戦う力が弱いわけですから。
ここで一旦まとめると、免疫力を構築するはじめの3ステップは、全てお母さんが身をもってしなければならないという事です。この3つのステップの何れかが欠けると、赤ちゃんのその後の人生に大きく影響してくるという事です。
人生の起に、お母さんとのつながりが、如何にその後の人生に大きく影響するかご理解頂ける事と思います。